成長が頭打ちとなり、新たな打開策を模索する企業が多い中、事業規模を着々と拡大してきたユナイテッドアローズ(以後UA)。その中心的なブランドであるグリーンレーベルリラクシング(以後GLR) 組織の理念を落とし込み、社員を育成するための施策について対談を行いました。

■プロフィール
株式会社ユナイテッドアローズ
グリーンレーベルリラクシング本部 販売統括部部長 相馬友紀氏 (写真右)

グリーンレーベルリラクシング本部 林三博氏 (写真左)



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株式会社フォワード
代表取締役社長 加藤明拓



イベント実施日
2017年6月21日(水)

「インナーブランディング」の方法論

第一部では、弊社代表の加藤が組織の理念を社内に浸透させる「インナーブランディング」の方法論をご紹介。コンセプト(目指す姿や提供価値)を組織内に共有し、そのコンセプトを具体的な形にするための“仕組み”を設けることで、社内外へ表出する各種施策のア
ウトプットに一貫性と継続性を持たせることができると解説しました。役職や役割間の違いから生まれる認識・理解のズレなど、想定される障害についても触れ、社員の共感や行動を促すための施策を行う際に注意すべきことについても言及しました。

まずは目指す姿や理念・価値観を明確にし、丁寧に浸透させていく

第二部ではGLR相馬友紀氏・林三博氏が登壇し、成長し続ける組織を創るために必要な要素や実際の取り組みをご紹介。そのポイントとして「ブランドが目指すものを明示すること」「価値観を共有すること」「ブランドの魅力や仕事の楽しさを社内外に発信するこ
と」「ブランドへの参画意識を持たせること」の4点を挙げました。

「1店舗あたり15人くらいで運営しており、年間5〜6店舗を出店しているので、新人メンバーが年間100人近く増えることになります。新人が増えたからといって接客サービスの質は落とせないし、出店の数だけ店長やリーダーが必要なので、早期の人材育成が課題になります」と相馬氏は語ります。

UAでは社員一人ひとりに、小売業として自ら価値を生み出す「創造的商人」になることを求めていますが、GLRではそこに至るための考え方をさらに具体的に定義しています。接客態度として「右手に愛を」、商人として数字を伸ばす「左手にそろばんを」、そして個々人が明確に夢や目標を持つ「心に夢を」という3つがそれにあたり、この考え方や価値観を浸透し、行動に反映させるために様々な研修や制度を構築していると述べました。 

 常に健全な危機感を持ち続け、人材育成への投資は惜しまない

 そもそもUAは教育体制が充実しており、全社規模での理念研修や各階層の役割に沿った研修を多数行っていますが、その中でもGLRは最も教育費を投じており、事業特性を反映した独自の研修を設けているといいます。

 その背景として、「事業が傾いてきてから手を打つのでは遅いというのはもちろんありますが、比較的好調な状態がこのまま続く保証はないという危機感が常にありました。まだできていないことがたくさんあるという意識から、それらを埋めるために必要なものは何か考えていました。そこでタイミングよくブランドとして10周年を迎え、ブランドコンセプトやターゲットをもう一度明確にすることから人材育成の一部まで、フォワード加藤氏にお手伝い頂きました」と林氏よりご説明頂きました。

ブランドの魅力に、自分たち自身が気づけていないのでは?

 「ブランドの魅力や仕事の楽しさを社内外に発信する」ということに関しては、人事ではなく販売メンバー自らがGLRの魅力を考えて、リクルート用のWebコンテンツを作成したといいます。背景には「ブランドの魅力に、社内の人間自身が気づいていないのでは?」という思いもあったとのこと。ブランドの魅力を自ら本気で考えて外部に伝えることで、「ブランドの魅力を再認識するのは勿論のこと、仕事に対する使命感ややりがい、ブランド愛が産まれてきました。実際に採用が伸びたのも効果として実感しています」と相馬氏は語ります。

また社員を動機づける特徴的な施策として、全社で行われる販売ロールプレイング大会を紹介。UA各ブランドの代表が集い、優秀者は全店長と本部の役職者の前で表彰します。「ブランドの代表として看板を背負うことで、必然的にブランドへの参画意識も高まるし、売り場でお客様に商品を買ってもらい喜んでもらうということとは別に、会社から認められるということも大きなモチベーションとなります」と林氏は話しました。

最近は世代の幅も広がってきており、仕事への価値観や働き方も大きく変化しています。特に若い世代は、SNSやLINE等で意思疎通を行うことが多いため直接の対話が少ない傾向があり、従来とは違った形でコミュニケーションを図らなければなりません。「あくまで求めるものはぶらさずに、育成方法や動機づけの仕方などを変化させ、時代に合わせたアプローチを見つけていかなければならなりません」と相馬氏は語りました。
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以上、セミナー内容について一部を書かせていただきました。
皆様がブランド強化に取り組む際の参考になれば幸いです。


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