企業において「プロフェッショナル人材」の重要性が指摘されている昨今、その育成のための環境と方法論についてセミナーを開催しました。モチベーション向上やメンタルコントロールの裏には、どのような仕組みがあるのか。そしてそのプロフェッショナルであるプロアスリートはどのような手法を実践しているのか。弊社加藤とプロサッカー選手カレン・ロバート氏が登壇し、それぞれの立場からノウハウを共有しました。

プロフィール

カレン氏

カレン・ロバート氏
1985年生まれ。茨城県出身。
市立船橋高校で全国高校サッカー選手権大会優勝、U-20日本代表等を経験し、
2004年にJリーグジュビロ磐田に入団、Jリーグ新人王に輝く。
その後、オランダ1部VVVフェンロなど海外リーグ4チームでのプレーを経験。
2015年からは、千葉県社会人リーグ「ROVERS FC」のオーナーを務め、
千葉県第3のJリーグクラブ加入を目指している。


加藤2018株式会社フォワード
代表取締役 加藤 明拓
明治大学卒業後、株式会社リンクアンドモチベーション入社。
組織人事領域のコンサルティング業務に従事後、スポーツコンサルティング事業部の立ち上げ、
ブランドマネジメント事業部長を経て、2013年株式会社フォワードを設立。
国内大手企業やJリーグをはじめプロスポーツチームを対象に、
ブランド戦略策定~社内浸透、研修講師などの豊富な実績を持つ。

イベント実施日
2017年8月29日(火)

モチベーションの構造を理解する

第一部ではフォワード加藤が講演。モチベーションを向上させるためには「なぜ」「なんのために」という根源的な欲求を明確にすることで「プラスを増やす」こと、そして様々な外部要因によるストレスをコントロールし「マイナスを減らす」ことが必要だと述べました。

そして「プラスを増やす」ための実践的な手法として、「人に注目されたい」という地位名誉欲求や、「成長したい、出来ることを増やしたい」という自己向上欲求など、自分の欲求タイプを知ることをご紹介しました。また、実際には「立場やプライドを守りたい」「周囲と同じでいたい」などの心理が行動に“フタ“をしていることが多いということや、その”フタ”を取り外す方法を解説しました。さらに、「マイナスを減らす」手法として、コントロールできるものとできないものを区別する「思考方法STAFF」など、すぐに実践しやすい思考の技術もご紹介しました。

プロアスリートが実践するメンタルとの向き合い方とは

第二部では、プロサッカー選手のカレン・ロバート氏が登壇。上記のテーマに沿って、自身のキャリアにおけるモチベーションの波を辿りながら、体験談を語りました。

ロバート氏は、高校卒業後Jリーグジュビロ磐田に入団。1年目でリーグ新人王に輝くなど順風満帆なスタートを切ったものの、その後は怪我などの影響もあり思うような結果を残せず、オリンピック日本代表に落選。ジュビロ磐田を退団後は、J2のチームを経てオランダのVVVフェンローに所属を移します。

オランダでは日本とヨーロッパの文化の違いに悩まされたといいます。「現地の人は、違うと思った場合は必ず意見を言ってきます。例えば、本田圭佑選手みたいにとにかく自分の考えを主張するタイプは日本人からすると異質だと思われますが、向こうでは当たり前。日本の文化にある『感じろよ』というのは通用しないですし、口で言わないとわかってもらえません。自分は内気だったので、監督に何を考えているのかわからない、意見を聞かせてくれ、と言われることが多かったです」と振り返りました。本田圭佑選手に加え、吉田麻也選手や長友選手など、海外で成功している選手の特徴として、比較的コミュニケーション能力が高く自分の意見を発信できることを挙げました。 

メンタルコントロールが優れている選手として、インドのスーパーリーグで出会ったコートジボワール代表のドゴラ選手を紹介し、「彼は過去を振り返りません。『過去は神様が決めたことだから、どうしようもない』と言って一切振り返らないんです。うじうじすることがなく、オンとオフの切り替えがはっきりとしていました」と話しました。 

逆境を乗り越えられたのは、モチベーションの”源泉”を再び明確にしたから

ロバート氏はオランダでの契約満了後、望んでいたイギリスリーグへの移籍は叶わずタイに移籍。日本代表への夢が絶たれ、自身のキャリアにおいて最もモチベーションの低い状態に陥りました。「どうしてもイギリスのリーグでプレーしたく、帰国を見送ってかなり粘りましたが、受け入れてもらえませんでした。タイに移籍することになった時は、日本代表を諦めることになり、モチベーションがかなり下がりました。タイのチームで役に立ちたいので恥ずかしくないプレーはしようと思っていましたが、自分を見失ってしまい、以前ほどのモチベーションでプレーすることができませんでした」と語りました。

辛い時期を乗り越えるきっかけとなったのは、日本代表とは別のモチベーションの源泉を見つけたこと。選手としては海外に拠点を置きつつ、新たな試みとして日本でサッカースクールを開き小・中学生と触れる中で、子供達にとってかっこいい存在でありたいという気持ちが生まれたといいます。「『ボビさん(愛称)と出会ったことでプロになれた』みたいなことを言われるような存在になりたいという想いから、再びモチベーションが上がってきました」と話しました。

自らのモチベーションの“源泉“を見直すことで、セカンドキャリアを自ら作り出したロバート氏。現在は千葉県1部の社会人サッカーチームのオーナーを務め、フットサル事業なども展開しつつ、千葉県内のサッカーコート整備や女子サッカーの普及、県民のサッカー
への理解度向上を目指して活動しています。「ゆくゆくは船橋からのJリーグチームを創設してスタジアムを建設し、千葉県をサッカー王国にしたい」と将来への展望を語りました。


以上、セミナー内容について一部を書かせていただきました。


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